ひろしです。
あの当時、ひろしの居た会社は若い同僚が多く、会社の駐車場はそれ系の車やバイクばかりでした。彼らもひろしに負けず劣らず買い替えしてましたね、、ざっと振り返りますと。。
- 先輩N
6代目スカイライン 鉄仮面後期型RSターボ⇒スープラA60⇒スープラA70⇒3代目フェアレディZ31⇒4代目フェアレディZ32 2by2 同時期にバイク GSX750
- 先輩T
8代目スカイラインR32 GTS-TタイプM⇒スカイラインR32 GTS-4 同時期にバイク ホンダMVX250F
- 先輩S
TE27レビン⇒ 日産プリメーラ⇒ R32 GTR バイク FZ400⇒ホンダVFR400
- 先輩S(女性)
日産 S14シルビアQ’S 同時期にバイク ホンダCBX250S
- 同僚N
トレノ⇒8代目スカイラインR32 GTS-TタイプM⇒サバンナRX-7アンフィニ⇒ラルゴ 同時期にバイク ホンダCBR400
- 後輩B
インテグラ タイプR⇒サバンナRX-7アンフィニ ⇒S2000
- 後輩K①
6代目レビンAE100⇒スープラA80⇒R33GTR
- 後輩K②
180SX⇒レガシィツーリングワゴンGTB 同時期にバイク ホンダバルカン
。。。。うん、バカばっかりですね。。後年後輩たちになんでこんな小さな会社に入ったの?って聞いたら会社の駐車場がスポーツカーばっかりで楽しそうで学校の行き帰り良く見てましたって。。一応設計会社なんですけどね。。
さてカブリオレを手に入れ、夜空を見上げながらのドライブも堪能し、電動ソフトトップのお陰で気軽に気が向いた時にオープンカーで通勤するオシャンティーな生活に満足していた、とある朝の事。。みんなで仕事前のお茶を飲んでおりますと、例の同僚が何やら慌てて駈け込んで来ました!
「ひろしさあ!あそこの展示じょ・・・」
「ちょっと待て!」
「いや、、これを聞かないと後悔するかもよ?」
「聞いた方が後悔する気しかしないんだけど。。」
「じゃあ言わない方が良い?」
「いや、言って下さい。。お願いします。。」
「展示したあったぞ!あれ!」
「何?」
「この前のベストモーターのビデオでドリキンが乗ってたやつ!」
「。。。って。。あれ?」
「そう、あれ」
「もしかしてユーノスコスモ?」
「そう、しかも20B!」
「まじで??」
「まじ」
「すげー!」
「昼休みに見に行こう!」
「あ、俺らも見に行くわ」先輩、後輩達ぞろぞろ。。
「こ、これか。。」
「すげーな、やっぱり。。」
「あ、ひろしさん、皆さんいらっしゃい。今日は大勢ですね。(笑)」
「あ、Fさんどうも。凄いね、これ。。」
「昨日入ったばかりなのに早いですね。あ、もしかしてNさん情報?(笑)」
「まあ、そうなんだけど。」
「良いでしょう、これ。凄くお勧めですよ。程度もばっちりだし、殆ど乗ってないんですよ。」
「確かに。。内装もすげー綺麗って言うか新車同然じゃん?どうしたのこれ?」
「ひろしさんだから正直に言いますけど、余りの燃費の悪さに旦那さんが奥さんに怒られて買い替えなんですよ。。(笑)」
「あ、やっぱり。。」
「そうなんですよ。家族持ちにはきつい車ですよ、やっぱ。ひろしさんもこういうの乗るなら独身のうちだけですよ。それかお子さんが働き始めた後ですね。」
「あーやっぱりそうなんだ。。」
「ひろしさん、どうします?」
「うーん。。欲しいなあこれ。。ちなみにおいくら万円?」
「うーん、この車はねえ。。ちょっと値引きしずらくて。。でもひろしさんだから。。こんなもんでどうですか?」
「おおお。。。やっぱりくるねえ。。。うーん、うーん。」
「まあ、すぐには売れないと思うからちょっと考えてみられても良いかもですね。一応商談中にしときますから。。」
「でもね、この車の色見て下さいよ、凄い綺麗でしょ?マツダの総決算ですよ、この車。内装も完璧、デザインも完璧。」
「いや。。確かに凄いよね。これ。。」
「この車はうちの店で新車も含めて一番良い車ですから。自信持ってお勧めしますよ。ちょっと高いですけど。」
「うーん、うーん。ちょっと考えさせてくれる?」
「あーひろしさあ、俺ら先に戻るからゆっくり悩んでていいわ。社長にはちょっと遅くなるって言っとくから。(笑)」
「あ、すみません。よろしくお願いします。」※うちの会社は残業必須だったのでこの辺はかなりアバウトでした。。
「Fさんさあ、試乗できるこの車?」
「良いですよ。今キー持ってきますから。」
「どうですか、ひろしさん」
「。。。。。。。すげー良い。。。。。。。」
「Fさん。。おいくら万円だったっけ?」
「まあ、このくらいです。」
「。。。。じゃ、契約書作っちゃって下さい。」
「そうですか、ありがとうございます。この車はひろしさんにぜひ買って貰いたかったんですよね。なんせ赤字覚悟で開発に費用をつぎ込んだマツダの総決算なもので」
「いやーまじで良いよね、これ。」
「じゃ、こちらにハンコお願いします。来週には乗れるようにしときますから。」
「宜しくね。。。」
「あ、ひろし。お帰り。以外に早かったね?どうだった?」
「買っちゃった。。( ;∀;) 」
「でた!またか!(笑)」
さて週末には納車されたひろしの新しい愛車ユーノスコスモ20B タイプEーCCS。色はシルバーストーンメタリック。このシルバー塗装が非常に凝っており、光の当たる角度によってはシャンパンゴールドにも見える。昼と夕方で色が変わるとてもファンタスティックな色でした。内装は白の本革、全周に本物のウォールナットをはめ込み、エアコン、オーディオ等のボタン操作はナビ画面で行い極力ボタンを排除しております。後部に席はあるものの、殆ど座れない状態で世界一豪華な物置場と当時称されておりました。
当時ひんぱんに車を買い替えるひろしに小言を言っていた母親でさえ、この車で実家に帰った時は目を丸くして「宇宙船のようだねえ。。ちょっと乗っけてもらって良い?」と言ったほど。母親を乗っけてそこら辺を軽く廻るつもりがいつの間にか伊豆半島を一周したのも良い思い出。大変喜んでおりました。
だけど当時の標準ナビは精度がとても低かった。。伊豆半島の海岸線を走ると車の位置は海上の遥か沖合。。おまけに南北反転できないので交差点で右と左を間違える。。後年ナビの画面が消えちゃった日にはカンでエアコン操作等をする始末。。(すぐに無償修理して貰えましたけど。。)
だけどこの車の最大の凄い所はとにかくトルク。パワーは当時の自主規制で280psだけど、トルクは41kgとGTRの36.0kgを遥かにしのぎ、しかも3000回転で最大トルク発生と立ち上がりが早い。。信号待ち発進でうかつに踏み込むと交差点の真ん中でスライドして横を向き始めると言う恐ろしい車。。
あと物凄く室内が静か。。ターボの立ち上がるかすかなヒュイーンと言う音しか聞こえてこない。コーナーは1.7トン近い車重のせいで東名の大井松田辺りは結構怖いけど直進の時は平和そのものでスピード感が全く無い。
なので日曜のがらがらのバイパスで休日出勤の時にちょっとぼんやり運転してたら突然車がガクガクしてスピードが落ちた。。なんだなんだ壊れたか!?と思ったら180kmのリミッターが作動していた。あれにはほんとびっくりした。。ドアも防音材入りで分厚く2ドアなので長い。狭い駐車場だとドアが開けきれず外に出れない。
この車で今でも忘れないのは、確か買って半年位で微妙にノッキングのようなモノが出始めた。まあロータリーなのでレシプロのノッキングとは違うとは思うのだけど。。1800-2100回転の間でかすかに、ほんとにかすかにコココッと音がする。
正直気にしなければどうと言う事も無いレベル。それでもF主任も何度も点検してくれて一緒に現象を確認したんだけどどうにも直らない。するとある日F主任が何日か車を預けてくれないかと言い出した。どうするの?と聞いたらどうしても直らないので広島のマツダ本社に掛け合って新品の20Bエンジンを入手できる事になったのでエンジン交換させて頂きますと!これには本当にびっくりした。
幾ら高い車で保証付きとは言え中古だし。。大丈夫なの??と聞いたらマツダのフラッグシップを調子が悪いまま走って頂くのはマツダマンのプライドが許せんのですと。。ご迷惑をお掛けして大変申し訳ございませんと謝られてしまいました。。こりゃ別の意味でマツダ地獄でしょ。。
数日後、帰ってきたひろしの愛車は本当に素晴らしい状態でした。元々静かなロータリーエンジンが更に静かに滑らかに。。エンジン交換に合わせて他の劣化していた部品もみんな交換してくれたんだ。。ああ幸せ。。最高ひろしの20B。。( ;∀;)
あと、この車に乗ってる時にひろしに彼女ができました。行きつけの喫茶店でバイトをしていた可愛い子だった。社会人だと思っていたけど実は高校生だったので超ビックリ。信じて頂けないかもしれませんが清いお付き合いをさせて頂きました。卒業までの数か月バイトしたいたんですね。卒業後東京に行ってしまってお別れしました。妹みたいな感じで良い思い出です。それとこの車では母親にも孝行できたし。良い車でした。燃費以外は。。( ;∀;)
2018年12月31日