ひろしと香港事情 大陸側の一般人の視点その⑥

ひろしと中国

 

ひろしです。

②から⑤の話の枕がすっかり長くなってしまいましたが続編をお送りさせて頂きましょう。(*’▽’)

 

①でも申し上げましたが大陸の普通の方が今回のデモにどんな感想を抱いているのか、広東省に住んでいるひろしの知り合いにそれとなく聞いてみた雰囲気をお伝えしてみましょう。世間話と思って頂ければ幸いです。

 

 

2003年から2010年頃の状況補足

当時ひろしは深セン市の外に位置する工業区の龍岡地域の工場で働いていた。深セン市内は経済特別地区(通称:経済特区)と呼ばれこの特区の中に入るためには中国人は労働許可証が、外国人はパスポートが必要であった。特区の中は所謂一流の会社の本社や事務所やブランドショップが立ち並び日本で言う所の丸の内と銀座を足したみたいな感じである。

 

特区内に入る道には全て検問所(通称:第2ボーダー)が設置され入る自動車や人はチェックされていた。自動車のチェックは日本の高速道路の2~8レーンほどの料金所を想像して頂くと近いものがある。道路の規模によってレーン数は大きく異なる。

 

レーンの所に検査官が立って、通る車の中を確認し、外人らしき人物や金持ち風が乗っている場合には行け!と合図しノーチェックで入れるが若い女の子や工員風が乗っていると停めて労働許可証を確認するといった具合である。

 

その他の手段としてはバスで入るわけだが、その場合はイミグレーションのような建物の手前で人を降ろして全員をチェックし許可証を持っている人間のみを通すわけである。ひろしはいつもタクシーや会社の車で通っていたが数回パスポートを確認された事があった。

 

なぜにこのようなシステムかと言うと当時特区内での給料が非常に高く、その周りの工業区とは明らかに差があったからであった。特区内にさえ潜り込めれば倍に近い給料を貰えるとあればそれはミニ香港と言っても差し支えなかったであろう。

 

ひろしも一度工場の検査員を連れて不良の選別がてらお客様と打ち合わせをしようかと思い特区内に入ろうとしたら検査員だけが通過が許されない事があった。

 

この頃、中国人の給与は物価の上昇に伴い、大体年5-7%づつ上がって行ったように思う。ひろしも工場の一部門で月次のまとめを作成していたが毎年上がる人件費に、無い頭を悩ませていた。ちなみにこの頃まだ髪の毛はふさふさであった。

 

工場で購買関係の仕事も手伝っていたがサプライヤーは大体香港系である。中国人の通訳を連れて行っても香港人の管理者達はバカにしてなかなか言う事を聞かない。

 

不良の話で行っても会議室で待たされ作業手順書を持って来てもらうだけで3日かかった事もあった。その間ひろしの日本の本社からは一体書類一枚で何をやっているのだと叱られまくった記憶があるが叱られても出て来ないものは出て来ないのである。

 

当然中国人で通訳ができる子は大学も出ておりレベルは高い。もちろんプライドも高い。彼女も相当に怒っていたがなにせ相手は香港人様である。世界で一番偉いのだ。香港人に指示ができるのは香港人の上役かイギリス人だけである。

 

これには相当参った。。まあ結局はサプライヤーの香港人社長をあの手この手で篭絡し、やっと部課長レベルの香港人に言う事を聞かせる事ができるようになった。まあ言う事を聞かせても品質が上がるわけでは無かったが。。

 

ひろしも当時は相当怒っていたがそれ以上に怒っていたのは通訳の女の子である。まあ商売の道理から言えばお客の事をバカにする連中に怒らない方がおかしいであろう。思えばこの怒りのせいで髪が薄くなったかもしれない。そう思うと今でも怒りが蘇ってくるようだ。

 

ちなみにこの中国人の通訳さん、見かけは非常に可愛らしかったが中身はおっさんであった。中国人は割とスキンシップを気にしないと言うか距離感が無い。

 

打ち合わせの時に無い胸をくっつけて来ることもしばしばで「当たってるぞ!」と指摘すると「しろしさんのシケベ。。」

注:発音そのまま。。と言う事も有り、なかなかに可愛い部下であった。なお彼女の結婚式にも呼ばれ祝儀もふんだくられた。当然男女の関係は無い。。

 

中国人は結婚式に外人が来ると大いに面子を施されるようで関係の薄い部署からも相当招待された記憶がある。朝出社すると赤い色の招待状が机に置いてあるわけだ。これを見ると最低でも10000円相当のお祝儀が吹っ飛ぶシステムであった。。ひろしは赤紙と呼んで恐れていた。。

 

この頃工場ではまだ人を募集すれば次の日の朝には工場の門の前に数百人が並んで面接を待っている事は普通の光景で有った。また中国人の管理職の給料も順調に上がり2010年に近い頃には課長職辺りがそろそろ自家用車を買う事もあった。

 

もっとも車を買った管理職には内緒でサプライヤーから賄賂とか貰ってないかとか調べる日系企業もあったように聞いている。うちの会社の課長にはジョークで聞いただけで終わらせていた。どうせ全員が大なり小なりやっている。聞くだけ野暮である。小であれば基本黙認である。

 

そんな感じでまとめてみると2010年の終わりの頃の深セン付近で働く大陸人の香港人に対する印象はこんな感じであったと思う。

 

「香港人?彼らは生意気だよね!サプライヤーの癖して態度がでかいよ。同じ中国人のくせしてちょっとイギリスの領土だからだったって欧米人みたいなマネしていい気になってんじゃないの?もう5年もすれば給料だって近くなるさ。今に追い抜いてやるよ!あ、だから来年の昇給もよろしくお願いしますよ、はは!」

 

続く。( ゚д゚)クワッ