ひろしの中国レポート 第一回

ひろしと中国

 

ひろしです。

皆様は中国に関してどういう印象をお持ちでしょうか?

最近は日本でも中国からの観光客の人を大勢見かけられておられる事と思います。爆買いや行列に横入りする、電車の中で大声で騒ぐ等、余り良い印象を持たれておられない方もいらっしゃるのではないでしょうか?

一口に中国と申しましても北から南まで、西から東まで大変広くひろしも既に10年以上中国で働いておりますが実際に見聞きしたことは中国のほんの一部分に過ぎません。そんな話でも皆様にちょっとでもご参考になればと存じます。(ひろしのいる広東省限定の話と言う事でお願いします。)

ひろしがおりますのは香港のすぐ上に位置する広東省です。広東省の人口だけで大体1億1千万人と言われており人口では中国第一の省です。面積はおよそ北海道の2倍強です。「食は広州に在り」と名高い古都の広州市や、産業新興都市と名高い深圳(シンセン)市、かつて東洋の歌舞伎町と呼ばれた東莞市(ドンガン)も有ります。

かつてイギリスが統治していた香港に隣接しているため、どちらかと言えば中国の中でも外国の文化に慣れ親しんでいる雰囲気が有ります。日本に対する感情も特に悪い気配を感じません。ひろしも10数年おりますが、普通の生活の中では日本人と分かっても知らない人からでも面と向かって不愉快な事を言われた記憶が無いです。

特に自動車は日系の車が数多く、トヨタ、日産、本田、マツダ、スバル、三菱、鈴木など広東省だけ見れば日本車が中国では大人気なのでは?と錯覚してしまうほどです。(他の省ではフォルクスワーゲンだらけ、プジョーシトロエンだらけと言う省も存在します。)ひろしの主観では40%くらいのシェアを持つような気がします。

広東省は中国の中でも特に金持ちの多い地域でも有名で、ポルシェ、フェラーリ、ベンツ、アウディ、BMW、ベントレーなどの高級車も30%くらいの比率で見ることができます。信号待ちでベンツのSクラスに取り囲まれる事も珍しくありません。残りの30%を中国のメーカーと韓国車で、と言う感じです。

また中国の行政区分は大きい方から「省⇒市⇒県⇒鎮⇒村」で、日本とは県と市が入れ替わっております。一般的には日本の県の大きさが中国の市と同じくらいと思って頂ければそう間違いが無いかと思います。(日本の県が何個も入るような大きい市も当然あります。)

また中国でも地域同士の対立と言うか差別?みたいなものが昔ほど深刻では無いですが今でも存在しているようです。ひろしの感覚ですと「大阪民国」や「修羅の国、福岡」「グンマ―」みたいにネタ的なものがもうちょっと強い感じかな?という所でしょうか。

その中でも北京市民と上海市民の対立は割と有名で結婚にも影響をきたす場合がある様です。上海市民は北京市民を「プライドの高い鼻もちならない連中」と罵り、北京市民は上海市民を「金儲けばかり考えている守銭奴ども」と蔑んでおるようです。

また北の方から南をみると南は「盗っ人ばかり」らしいです。(笑) 北の方から南に転勤になると知り合いから「南は泥棒ばっかりだから気を付けてね!」なんてはなむけの言葉を頂いた方も少なからずおられるようです。

中国は漢族を筆頭に57の民族で形成されており、言葉も多様です。共通の言語として「普通語」が有りますがこれも各地域で発音に癖があり中国語検定試験の最上位の6級を取得したとしても大都市以外では会話にならない場合も珍しくありません。

広東省も地元民の間では広東語が主流であり、これはひろしにはさっぱり理解できません。。またひろしが中国に来始めた2003年当時は英語がなかなか通用しませんでしたが現在ではかなり通用するようにもなっております。

ITの普及、進化のスピードは驚く程早く、今や普通の生活にはスマホが絶対必需品です。ショッピングセンターなどの駐車料金もスマホ支払いがほぼ絶対条件でスマホ無しではもはや車も駐車できない有様です。(これはここ1~2年、急速に普及しております。)スマホの普及で小銭を持ち歩く人が無くなり、乞食すらもスマホでお金を貰っているなどとジョークにもなっております。

実際乞食はだいぶ見なくなりました。。元々プロ乞食の方が多かったのでしょう。。ほぼみんながスマホを持つようになったため、数年前までスリやひったくりが横行しておりましたが今ではかなり減っております。

またニセモノやコピーを売る所も少なくなり、もはや中国人はニセモノなど買う気も無く、ニセモノやコピー品を買うのはお土産用にと面白がる外国人だけの有様です。

中国人は共産主義に染まっているかと言うとそんな事は全く無く、政府を信じている人間など殆どおりません。「上に政策あれば下に対策あり」の言葉に表されるように朝令暮改される政策の網を掻い潜って如何に損をしないかを重要視しているようです。

そのため基本的に家族、親族、親友のみを信用しており、その輪の中に入ってしまえば親戚の親戚の親友などと言う、いわば赤の他人に近い立場でも家族同様のもてなしが保証されます。

証文など取らず年収に匹敵するようなお金を平気で貸し借りするような濃い世界です。またこの輪の中に入るとお互いにお礼など言いません。お礼を言うと水くさい奴だ!と怒られます。お礼を言うのは他人に対してのみです。(これに関してはひろしがこっそり周りに聞いて見たところ、やはりお礼を言われると嬉しいそうです。)

中国では面子(体面)を非常に重視しますので礼など言われなくても平気でポンと大金を貸すのが大物と見られますがやはり内心は違うようです。(笑)

また面子を重視しますので頼まれた事を即座に断るのは非常に失礼な行為と見なされており、頼まれたらまずは引き受けます。(お食事会の誘いとか)しかるのち数日後に何かと理由を付けて断ります。

もし日本におられる方で中国人と何か約束をして後で約束を破られたなどの経験をお持ちの方は、ああ、そう言う事なんだとご理解頂ければ幸いです。(ビジネスの世界でも普通にあり得ます。まあ困ることも多いです)

ちょっと注意して頂きたいのは中国人に対して「君と僕は親友だ!」などと簡単に言ってしまいますと、つまりは大金の貸し借りを平気でできるような関係だと言う事を宣言するに等しい事にもなりますのでお気を付けください。親友同士では奥さんの貸し借り以外は何でも有りです。

本日はこんな所で終わりにさせて頂きます。細かいエピソートは2回目以降からお届けさせていただきます。何かご興味の有るテーマがございましたらDMを下されば優先してレポートできる場合も有ります。(^^)/